生前整理が進まない親には「捨てて!」はNGワード
これから先のことを考えたときに、実家の生前整理を進めておきたいと考える人も多いのではないでしょうか。せっかく親に生前整理を提案したものの「まだいいわよ」と、片付けを進めてくれないと、悩む人もたくさんいます。亡くなったときの負担を考えると、できるだけ生前整理は進めておきたいものです。実は、高齢の両親ほど、言い方一つでも生前整理が進むかどうかが変わってきます。家の片付けを成功させるポイントを紹介します。
高齢の両親の生前整理に焦りはNG!伝え方が重要
実家の両親に生前整理をして欲しいと思うと、つい焦ってしまう、いけないとは思いつつも強く伝えてしまった経験があるのではないでしょうか。血のつながりのある両親だと、本音ではそう思っていなくても、つい強く言ってしまいあとで後悔することもあります。高齢になると、どうしても生前整理が進みにくくなります。
理由は以下の3点です。
・物を大切にするからこそ片付けられない
・捨てる、処分する、いらないなどの否定されるのが嫌
・体が動かなくなり生前整理が進まない
これらの理由から、生前整理に対して前向きになれない人も多いようです。そこで、「部屋のなかにいらないものが多いからとにかく捨てて」や「もう年なんだから捨てたほうがいいよ」など、その人が生きてきた人生を否定するような言葉を言われると、途端に嫌な気持ちになってしまいます。特に思い出が詰まっているものや、長年大切にしているものに対して、否定されると、実の子供であっても、つい言い返してしまい仲がこじれてしまうことも。
高齢の両親の場合は、とにかく焦らないこと!親とはいっても、自分とは違う人間であり、今までの人生で大切にしてきたものがたくさんあると、認識する気持ちも大切です。生前整理に対してもともと前向きになってくれる両親もいれば、なかには否定的な親もいます。高齢になればなるほど、指図されることを嫌がる親もいると覚えておきましょう。
高齢の両親に生前整理を認めてもらう言葉のかけかた
高齢の両親が「生前整理をしてみようかな」と、思うのは言葉の伝え方次第です。また、生前整理というと、とにかく完璧に仕上げなくてはいけないと思いがちですが、最初から完璧な状態を目指す必要はありません。今よりも部屋の片付けが進めばいいと考え、片付けることの選択肢を伝えるなど、気持ちに余裕を持って伝えていくようにしましょう。
・寄付してみたらどう?
生前整理をしてみるとあなたの立場から見れば、処分したほうがいいものなどいらないものも出てくると思います。そこで「捨てよう」というと、「まだ使える」「もったいない」などのフレーズが出て来てしまい、前に進めません。そんなときは「寄付してみるのはどうかな?」と伝えるだけでも、処分するよりも罪悪感が少なくなります。ほしいと思っている人に使ってもらえるのであれば…と手放してくれるケースも多くなるはずです。最初から捨てると伝えるのではなく、遠回しに手放すように伝えるだけでも、生前整理に対してのネガティブなイメージが変わってくると思います。寄付に対して嫌なイメージを持っている人はいませんし、高齢の世代にとっても印象がいいと思います。
・一時的に保管しておこうか
処分するときに捨てるのがもったいないけど、使うかわからないケースもあると思います。捨てるのはもったいないし、どうしようかな…と決められないときは「一時的に保管」の選択肢もおすすめです。すぐに結果がでないものを、決めるのは簡単なことではありません。「ダンボールに入れておいて、また今度見直そうか」と伝えると、焦らなくてもいいんだと思えるようになります。焦って処分方法を決めさせるよりも、一緒に考えて片付けていくことで、心身の負担を減らしていけます。
生前整理は親と丁寧に話し合いながら進めること
生前整理は、親とはいえ自分とは違った人生を歩んできた人に対して部屋の片付けを進めてもらうことでもあり、思い通りにいかなくて当たり前です。そこで頭ごなしに怒ってしまうと、お互いに距離ができてしまい、生前整理も進まなくなってしまいます。誰だって大切にしてきたものを、いきなり片付けようと言われたら、複雑な気持ちになるものです。散らかったままだと怪我をして危ない、躓いて転んで骨折などの怪我をする恐れがあるなど、まずは心配している気持ちを伝え、丁寧に向き合っていくようにします。一回で終わらせる必要はなく、少しずつ進めていければ話すいい機会になるはずです。
まとめ
生前整理が進まないと悩んでいる人は思っている以上にたくさんいます。高齢になると、どうしても頑固になってしまい、子供とはいえ生き方に指図されることを極端に嫌がるケースもあります。焦らずしっかりと向き合っていき生前整理を進めましょう。また、たくさんの不用品が出たときは、不用品回収業者におまかせくださいね!