遺品整理業者に出来る事と出来ない事
「遺品が大量にあっても、業者に頼んでしまえばあとは当日立ち会うだけ」と思っていませんか?
たとえ遺品整理業者でも、法律を犯して依頼主の要望に沿うことはできないし、血縁や関係の深い人が行なわざるをえないことや、あるいはそうしたほうがいい場合などには関与できないのです。
遺言状は必ず専門家に相談を
遺言状には、故人の遺族に対する指示のような内容が書かれるもので、近年では遺産相続の話や葬儀の方法などについても丁寧に書き遺す人もいます。
そんな遺言状が遺品整理の最中に見つかったとしても、遺品整理業者は「処分してほしい」「なかったことにしてほしい」といった依頼に応えることはできません。
とりあえずそのまま保管しておき、法律的に有効な遺言かどうかなどは、遺品整理が終わった段階で、司法書士や市役所の法律相談などの専門家に相談し、適切な処理をしましょう。
また、タンス貯金が見つかった場合も相続財産の一部になります。少額なら葬儀費用などの支払いに充てるなどの処理も可能ですが、高額の場合は正式な遺産分割の対象になるので注意しましょう。
宗教関連のものは「お焚き上げ」などで処分
独居・同居を問わずしばしば困るのが、仏壇や神棚といった宗教関連の品物の処理があります。
実際、作り付けの神棚の処分を遺品整理業者に依頼する人もいるようですが、こうした宗教関連の品々は、遺品整理業者にとっては処分が難しいものなので、依頼人の信仰心の有無に関係なく、親族で処理したほうが無難です。
これらのものは、お焚き上げなどそれぞれの宗教に沿った処分方法があるので、最寄りの寺社に相談してみましょう。また、市の廃棄物処理施設でも処分を扱っているところがあります。
灯油・ガスなどは有資格者による所定の方法で
住宅の物置の中に、いつ買ったかわからない使い残しの灯油や中身が入っているLPガスのボンベなどの可燃物が出てくることがありますが、これらも遺品整理業者が持っていくことはできません。
こうしたものは所定の方法で処理する必要があり、有資格者でないと取り扱えませんので、物置の中は業者へ依頼する前にしっかりチェックし、
もし見つかった場合は、遺品整理業者で処分できるものなのか、料金や費用はどのくらいかかるかを確認しておきましょう。
業者によっては処理できるルートを持っていたり、自治体によっては処理方法を指示してくれたりするところもあります。
医療用品の処分は医療機関に相談
注射器や針が見つかった場合も、ガラスと金属だからといって業者に処分を頼むのは厳禁です。
注射器などの医療用品の廃棄物は、遺品整理業者では処分できません。医療用廃棄物は一般廃棄物とは別の扱いになっており、処理の方法も違います。
こんなときは、最寄りの医療機関に相談すれば処理に協力してもらえることがあります。難しい場合は市役所などに相談しましょう。
遺品整理でできないことを事前に知っておく
遺品整理は一生のうちでそう頻繁に経験することではないし、遺族にとっては動揺していて業者との意思の疎通がままならなくなるというケースもあると思います。
そこからトラブルに発展しないためにも、遺品整理業者にできることとできないことをあらかじめ知っておくのはとても大切です。
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