遺品整理で大量の写真が出てきた時の処分方法は?
遺品整理をすると予想外の遺品が出てくることもたくさんあります。故人が残した思い出だからこそどの遺品も大切なものですし、その思いを無駄にしたくないと思うものです。なかでも故人が残した写真やアルバムの処分に困ってしまった人もいるのではないでしょうか。
そのまま処分するにしても、故人の思い出を処分するのは気が引けてしまうものです。故人の写真やアルバムの処分に困ったときの対策や解決方法についてご紹介していきます。
遺品整理で大量の写真が見つかることも多い
遺品整理をはじめて見て、故人のことって知っているようで知らないことがたくさんあるものだなと思っている人も多いのではないでしょうか。懐かしい遺品を見つけるたびに感慨深い気持ちになったり、故人との思い出を思い返して寂しい気持ちになることもあるはずです。
なかでも写真やアルバムは特別なものですよね。故人の人生の歴史でもあり知らなかった一面を知るきっかけになるかもしれません。祖父母の写真やアルバムを整理していて、両親の子どもの頃の写真が見つかったりすることもあります。今までどこに保管されているのかわからなかった写真も、遺品整理で見つかることだって珍しくありません。
故人の若い頃の写真や、親族と一緒に写っている写真、結婚式などの人生の特別なタイミングの写真などさまざまなものがあります。こんなに写真が出てくるとは思わなかった…と話す人も多いのです。遺品整理について考えていても写真については何も考えておらず、処分方法をどうしようか迷われる方もいます。
予想外の写真に「どうしたらいいんだろう?」と考えてしまう人も多いかもしれません。亡くなってしまったとはいえ、写真やアルバムを勝手に捨ててしまうのが申し訳ないと感じてしまいます。
とはいっても持ち帰るにしても量が多すぎるし、必要なものだけ保管するのかそれとも処分かなど迷ってしまいます。写真にはそれだけ思い出の詰まった大切なものであり、その人が生きていた証でもあるのです。
遺品整理で出てきた写真を仕分けるポイント
遺品整理で出てきた写真のなかでも、処分するものと保管するものでわけなくてはいけません。もちろんすべてを残しておけたらいいのですが、大量な写真になるとそうもいきませんよね。たくさんある写真から仕分けるポイントについて紹介します。
1. 同じ写真は1枚だけが鉄則
同じ場所で同じタイミングで撮った写真が大量に残っていたら、なかでも写りのいいものを選んで残りは処分してしまいましょう。
風景しか載っていない写真が複数あるなら分別もしやすいですし、何枚も同じ写真を残しておく必要はありません。故人が笑顔で写っている写真や、旅行でもその場所ごとに記念で撮影してあるならシリーズとして残しアルバムに保管しておきましょう。
2. 冠婚葬祭は残しておくこと
生前のものも含め冠婚葬祭関係の写真はできるだけ残しておきましょう。故人だけでなく親族も一緒に写っているものもありますし、恐らく特別なパーティーだったり結婚式だったりと故人にとっても忘れられないような特別な経験をした日です。
いますぐに見直スことはないにしても四十九日法要だったり一回忌など親族が集まる機会に欲しいという人もいるかもしれません。特別なときを切り取った大切な写真であることは間違いないのです。
3. 状態の良いものを残しておく
写真のなかでも長期間保存されていてところどころ色が落ちてしまっていたり、状態が悪く誰が写っているのかわからないような写真が出てくることもあります。もちろん故人が大切にしていたような写真であれば残したほうがいいかもしれませんが、状態が悪くなってしまった写真はこの機会に処分してしまってもいいでしょう。
また一度遺品整理をしたときに処分すると決めた写真でもすぐに捨てず、一定期間は保存しておくようにしてくださいね。写真のなかにはすぐに処分するのか保管するのか決められないものもあります。ここで無理やり決めてしまうと後で後悔することになります。
最初に処分を選択したものであっても保管になることは十分に考えられます。慌てずに後悔のないように写真を選択するようにしてくださいね。またアルバムのなかには故人が大切にしている写真が順番ごとに残されています。もし残すのであればそのままの形で保管してもいいのではないでしょうか。
親族と写真を形見分けすることもある
さきほど少し説明しましたが、親族や家族と「形見分け」をする方法もあります。故人の写真のなかで保管を選んだものを分け合うもので、直接本人に選んでもらってもいいですし、10枚程度包んで渡す方法もあります。親族が一緒に写っている写真であれば形見分けしやすいですし、故人の兄弟など喜んでもらってくれるはずです。
事前にどのぐらいの写真が欲しいのかを聞いていたほうが相手の負担になりません。なかには聞くのは失礼にあたるのでは?と心配される人もいるのですが、聞いてから渡したほうが失礼にならないケースもあります。なかには故人の写真をすべてもらいたいといってくれる場合もあります。
その場合は、お言葉に甘えて写真を形見分けするようにしましょう。もちろん写真の中身を一度確認してもらったうえで、ほしい写真かどうかを見極めるようにしてもらいます。写真でもイメージしているものと違い、実際に見たら「いらなかった」なんてことになることもありますね。
遺品整理では写真1枚でもトラブルになってしまうことがあるので、この辺りの配慮は忘れないようにしてくださいね。渡す相手のことはしっかりと配慮しないと失礼になりますので注意してくださいね。
また形見分けをするときに確認してほしいのですが、故人の残した遺言書の中に写真の取り扱いについて記載されていませんか。財産についてはもちろんですが、写真についても「このように保管して欲しい」などの希望が書かれていることがあります。
遺品整理では故人がなによりも最優先になりますので、遺言書もしくはエンディングノートで残されているときは、勝手に処分しないように注意してくださいね。その後にトラブルになることもありますし、親族に訴えられてしまうこともあります。
あとあと大事になってしまうこともありますので、故人の遺言書を必ず確認してください。
保管する写真の保存方法はどうするべき?
保管したい写真についてですが、まずは写真をある程度のカテゴリごとにわけてもいいと思います。ちゃんとしたカメラで撮影した写真は撮影日時がついていますし、その日時で順番にまとめてアルバムにしまっておくのもいいでしょう。
アルバムに入れていたほうが写真の劣化を防げること、状態のいいまま保管できるようになります。アルバムのサイズも大きすぎると場所を取るので、小さなものでまとめておくと安心ですよ。アルバムの背表紙には、誰の写真を入れたのかひと目見てわかるようにしておくようにしてくださいね。
また、写真をデータにして残す方法もあります。特に古い写真をそのまま状態がよく残しておくのは難しいケースもあります。途中で破れてしまいうまく残せないことも。アルバムにすると置く場所にも困るのであれば業者に依頼して写真をデータ化にしてもいいと思います。自分で写真をデータにするのは大変ですので業者に任せてしまったほうが安心です。
処分する写真はどうしたらいいの?
保管する写真と処分する写真に分けたものの、大量に残っている写真やアルバムをどうやって処分したほうがいいのか戸惑っている人もいるかもしれません。写真を処分する方法はいくつかあります。自分が納得できる方法を選ぶようにしてくださいね。
1. お寺に供養を依頼する
写真をそのまま破棄するのは気が引けるのであれば、お寺に直接持っていき供養をお願いすることもできます。お寺によっても供養を受け付けていない場合もありますので、持ち込みたい場所で写真の供養を行っているのか確認するようにしてくださいね。
遺品整理のタイミングで処分できず後回しになってしまった場合や、写真を分類するまでに時間がかかってしまったときには、お寺に供養する方法もあります。また写真を供養する場合、アルバムごとだと受け付けてもらえないこともあるので確認してくださいね。
2. 自分の家で燃やして処分
供養の必要もないかな…と思うのであれば、自宅の庭で燃やして処分してしまう人もいます。お住まいの地域の正しいゴミの分別方法によって廃棄するようにしてください。とはいえ写真を何もしないままただゴミで捨てるのはいいことではありませんので、自宅の庭で燃やしてしまいましょう。
ただし近隣の家への配慮や地域によっては燃やすのを禁止していることもります。写真を処分するときにトラブルが起きるのはできれば避けたい点ですし、どんな処分方法ができるのか調べた上で決めてくださいね。
3. 不用品回収業者で処分
不用品回収業者でも遺品整理などを行っている業者に写真やアルバムごと処分してもらう方法もあります。写真以外にも処分するものがある場合、一緒に片付けられたほうが余計な手間もかかりません。また写真以外でも自宅にある不用品(年末の片付けなども含め)のタイミングで一緒に処分する方法もあります。
アルバムのままでも処分してくれるので中を出す手間もかかりません。また、運び出しの作業もすべて不用品回収業者が行うので時間に余裕がない人でも安心して処分できますよ。
まとめ
遺品整理で出てきた大量の写真をどうやって処分するのか迷ってしまいますが、故人が残した大切な遺品の一つでもあります。写真を見ているうちに思い出してしまい、気持ちの整理がつかないことも…。
焦らずしっかりと写真に向き合い片付けるようにしてくださいね。あとで後悔しても写真は戻ってきませんし、迷ったときは保管して残しておいてもいいかもしれません。