両親の認知症が始まったかな?と思ったら生前整理を
いつまでも元気でいて欲しい両親ですが、認知症が始まるタイミングは誰にもわからないものです。ふと電話で話をしていたときに両親との会話が噛み合わなくなり、おかしいな?と思ったのがきっかけで認知症の始まりに気付いたなんてケースも。
自分で認知症かどうかを判断できるものではないからこそ、両親の認知症に気付いたら生前整理を視野に入れてみてもいいかもしれません。認知症が進めば部屋の掃除も難しくなってしまいます。実家に住んでいる両親の生前整理は、タイミングが重要です。
認知症について気付いたきっかけは?
一緒に生活しているならともかく、離れて暮らしていると1年に1回しか合わないなんて人もいるのではないでしょうか。そのため認知症について気付けず、悪化してから知るケースも少なくありません。認知症は早期発見が重要です。例えばなんてことのない会話のなかにも、そのきっかけが隠れていることもあります。
両親と話をしているときに、こんな経験はありませんか。
- ・以前話した内容を全く覚えていない
- ・同じ会話を何度も繰り返している
- ・以前よりも笑う頻度が少なくなった
- ・他の人に対して疑い深くなった
など、以前と比較したときにおかしいな…?と思うことは増えていませんか。
家族であれば長年知っている間柄ですしこうした異変に気付いたときに、認知症の始まりだったなんてケースも少なくないのです。
認知症とわかっても、いざ本人にそのことを伝えるかどうかも戸惑うところです。例えば本人に伝えればショックを受けてしまうのでは?と思うと、どうしても躊躇してしまいます。本人はもちろん、家族にも知られたくないと思う人は多く、どう伝えるのかはとても重要になってくると思います。認知症をきっかけに自分の人生を考える人も出てくると思います。
認知症かな?と思ったら生前整理を始めよう
認知症も進行してしまうと、生前整理を進めるのが難しくなってしまいます。なかには、家族のことも認識できなくなってしまうこともありますし、片付けする意欲が出なくなってしまうこともあります。認知症に関わらず、高齢になればケガや病気など何が原因で、今まで通りの生活を送れなくなるかもわかりません。認知症かな?と思ったら、両親と話す機会を増やして、少しずつでも生前整理をはじめていきましょう。
ポイント1. 小さなものから片付ける
生前整理を始めるとつい焦ってしまい、急ぎで片付けようとしてしまう人もいます。認知症になると、急激な変化に対応できず、それがストレスになってしまうこともあります。そのため、変化を少なくしつつ徐々に進めていくことも必要です。まずは1部屋片付けたら、次の1部屋とゆっくりと両親の希望に向き合いながら片付けていきます。認知症は、捨てるものがわからなくなってしまい、自分で判断することができなくなります。子供の立場からすると、そんな両親を見ているからこそ辛いこともあると思いますが、小さなものからコツコツ片付けていくことで、両親との大切なコミュニケーションにもなると思います。
ポイント2. 捨てると決めたものを長期間置いたままにしない
認知症のなかには、午前中は「捨てる」と話していたはずなのに、午後になってやっぱり「残しておく」と良い、言っていることがコロコロ変わってしまう人もいます。どんな気持ちの変化に最初は戸惑うこともあると思います。そこで「捨てていいっていったよね!」と強く返してしまうと、両親にとっても無意識のケースが多く、傷つく原因になってしまいます。そのため捨てると決めたものは長期間保管せずに、処分することでお互いのトラブルを防ぐことにも繋がると思います。捨てると決めたのにそのままになっていると、またゴミ袋から出してしまうなど、悪循環にもなりかねません。
認知症が進めばゴミ屋敷のリスクもあるからこそ…
認知症が進み、自分では片付けができなくなるとあっという間にゴミ屋敷になります。例えば久しぶりに会った両親の洋服が汚れている、ヘアスタイルの乱れや、バックのなかで必死に探しものをしているなど、ちょっとした違いも見受けられると思います。認知症は判断能力がないわけではありません。初期の段階であれば医師に相談しながら治療もできますし、部屋のなかを片付けるかどうか、一緒に話もできます。ゴミ屋敷になってしまえば、本人にも危険が及びますし、ゴミから火災が起きるなどのリスクもあります。ゴミ屋敷になる前に、両親の生活を考えできることをしておきましょう。
まとめ
両親の認知症が始まるタイミングはそれぞれ違います。なかには、急激に進行してしまったなんてケースもあり、一人では生活できなくなってしまう人もいます。両親の認知症についても、最初は戸惑うこともあると思いますが、焦らずゆっくりと向き合っていくようにしましょう。また認知症の程度によっても違うこと、思い出のものを大切にしたい気持ちもあるからこそ、一方的な片付けにならないようにしたいものですね。