処分したパソコンは最終的にはどこへたどり着くのでしょう?
国連環境計画によると、年間4000~5000万トンのパソコンが電子廃棄物として処理されているといいます。
あなたは、使えなくなって処分された古いパソコンが最後にどこへ行き着いてどうなるのか、考えたことがあるでしょうか?
現在、絡まったコードやヒビの入ったモニター、錆びたマイクロチップなどの山で汚染された広大な土地が世界中に広がっており、このような電子廃棄場のほとんどは違法営業と認識した上で運営されています。
焼却処分が大気汚染や水質汚染の原因に
中国では、大きな家電ショッピングセンターなどで売られる中古家電を新たに作るために、電子廃棄物のパソコンの部品が使われることもあるようです。
また、南シナ海にそそぐ小さな支流の川岸では、毎夜大量の廃棄家電が他業種の製造業者から出たほかのゴミと一緒に山積みにされ、燃やされています。
これらの廃棄物は、機器から部品が取り外されてリサイクルされる工程の最終段階で、使えるものはすべて取り除かれており、価値のあるものはもう何もないという状態です。
野外での焼却処分とはいえ、深刻な大気汚染や水質汚染の原因となっています。
廃棄物から取り出してまた売る
インドで電子廃棄物の取扱を認可された会社の一つであるGEMSでは、廃棄物のプラスチックと金属部分を分別し、リサイクル専門の会社に売っています。
一方、国内で最も貧しい地域にあるデリー最大の電子廃棄物市場にはたくさんの小売店や卸売店があり、アメリカ・ヨーロッパ・ドバイなどの海外から1kgあたり10~15セントで買いつけて、倍の値段でほかの店に売っています。
つまり、廃棄物から電子部品を取り出してさらにまた売るというわけです。
有害物質まみれで朝から晩まで働きづめ
ガーナの埋め立てゴミ処理場で扱われているのは電子部品だけでなく、カドミウム・鉛・フタル酸塩・アンチモン・PCB(ポリ塩化ビフェニル)・クロロベンゼン・PBDE(ポリ臭素ジェフェニルエーテル)・TPP(リン酸トリフェニル)・BFR(臭素化難燃剤)など、環境や人体に有害な毒性を持つ物質も含まれています。
また、このような電子廃棄場で働く大勢の若者たちは、週7日間、電子部品の解体やリサイクルのために朝から晩まで働きづめです。
こうした解体作業は、労働者の健康や周りの環境に大きな悪影響を与えています。
将来的にも気になるさまざまな悪影響
こういった現状を知ると、電子部品の需要の多さとそれゆえに生まれる違法営業、そして解体やリサイクルなどの作業により発生する人体や環境への悪影響についても、深く考えさせられるところがありす。
最後までお読みいただきありがとうございます。
私たちではこのように不要なパソコンを処分する場合には、適正に産業廃棄物許可業者に委託をし処分を行っていますが、そこから先は見えない部分で徹底的に使えるものは再利用することも大切ですがその陰で様々なことがある事は考えさせられますね。