生前整理とリスト作成のススメ
生前整理は何のため?リストの活用で自分の持ち物や意向を明確に
皆さんは、生前整理という言葉を耳にした事があるでしょうか?
生前整理とは、自分の死後、遺品の整理で家族が苦労したり、トラブルになる事を事前に防ぐために、本人が生前に身の回りを整理する事です。
また、自分の残りの人生を快適に過ごすための環境づくりと気持ちの整理を行う事にも繋がるうえ、遺品整理の際に家族にどうして欲しいかという自分の意思を伝える事にもなります
とはいえ、生前整理後にも自分の人生は続いて行くわけですから、ある程度のものを遺品として残さざるを得ません。
そこで、今後の人生のための必要品と不要品を区別し、遺品整理をする事になる家族が困らないようにするためにも、自分の持ち物や意向を記したリストを作成する事をお勧めします。
最近はエンディングノートと呼ばれる、自分にもしもの事があったとき、自分の持ち物を明確にしたり、家族に意思を伝えるためのツールもあります。
エンディングノートは本屋さんで購入する事もできますし、インターネットでダウンロードする事もできるので、リストを作る際の手助けになるかもしれませんね。
何をリストにすればいいの?
リストを作る際には、目録と、それが何処にあるかを他人が見てもわかるように記載する必要があります。
では、実際に何をリストにすればいいのでしょうか?
まずは、預貯金、有価証券、不動産、私的年金などの財産がある場合には、記載しておきましょう。
美術・骨董品、貴金属、自動車なども財産の一部となります。通帳、印鑑、カード、身分証などの貴重品も重要です。パスポート、マイナンバーカード、運転免許証、健康保険証、公的年金手帳などは、自分の死後、家族が返却しなくてはならないので、まとめて管理しておきましょう。
生命保険などに加入している場合には、その契約内容と共に記載しておくと、残された家族がスムーズに手続きを行う事ができます。
また、家族でも意外に、 お互いの親しい友人関係や連絡先などは知らないものです。自分の死を知らせて欲しい人、葬儀に呼んで欲しい人などのリストを連絡先と一緒に記載しておきましょう。
他にも、自分の大事にしていた物を形見分けとして家族や友人に残したい場合や、家族葬や散骨葬など、葬儀の方法に希望がある場合、重度の病にかかった場合の延命治療の希望などもリストにしておくと、もしものときに役立つでしょう。
不要品の処分と遺言書について
先述のように、生前整理は自分の所有物を減らす事も大きな目的の一つなので、多くの場合、大量の不用品がゴミとして排出されます。1人で時間をかけて生前整理を行う際には一回に排出されるゴミの量も限られていますので、地域のゴミ回収の日に捨てる事も可能でしょう。
しかし、誰かに手伝ってもらって、家具などの大きな不用品を捨てる場合や、一度に大量のゴミを捨てる場合には、いつどこに捨てれば良いのか悩む事も多いでしょう。
そんなときには、「生活総合サービス企業組合」などの不要品回収業者に頼んでみることをお勧めします。
また、生前整理の一環として、遺言書についても考えておいた方が良いかもしれません。作成したリストは法的効力を持ちません。
財産分与に関して自分の希望がある場合には、正式な遺言書として残す事で法的効力を持たせる事ができます。
こうして生前整理のすべての作業を終えると、驚くほどすっきりとした気分になる人も多いと言います。生前整理をしていく過程では、自分だけでは決められない事もありますから、これを機会によく話し合って、一緒に作業を進めるもの良いでしょう。
思い出の品々を見るうちに家族の歴史が紐解かれ、お互いの関係を深める事にも繋がるかもしれませんね。
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