震災・災害で考えられるごみ屋敷のリスクとは
日本は地震大国でもあり、いつあなたの住んでいる地域が地震に見舞われるかは誰にもわかりません。地震発生確率の%はあるにしても、予想外の地域で地震が起こるケースもあります。また地震以外の火事・風災・洪水など災害の多さも日本ならではです。そんな震災・災害時にゴミ屋敷に住んでいたら…?どんなリスクがあると思いますか?
■災害時に巻き込まれる可能性は誰にでもある
日本のあちこちで地震などの災害が起きています。地震だけでも見ると1995年の阪神淡路大震災、2011年の東日本大震災、2016年の熊本地震などがあります。台風も記憶に新しい昨年(2018年)の台風21号は関西地区をはじめ地元桑名市でも土砂くずれがありました。
そして先日の台風19号は関東をはじめ広域に被害が出ました。ここ三重の伊勢市でも洪水による被害やいまだに全国の被害状況が把握できていませんね。たくさんの人が亡くなり今でも仮設住宅で生活している人もいます。近年自然災害が増えているので記憶に新しい人も多いのではないでしょうか。
ここに住んでいるから安心といえる場所はなく、今この記事を読んでいる瞬間にも災害に巻き込まれてしまうことは十分に考えられます。もしあなたが住んでいる部屋がゴミ屋敷で、自分が管理できていなかったばっかりにゴミが原因で亡くなってしまう人もいるかもしれません。
いつもはなんともない部屋のなかでも、地震など非常事態が起きてしまったときも大丈夫とは言い切れませし、安易に考えるのは危険です。
■ゴミ屋敷が災害時にはどんなリスクに繋がるのか
ゴミ屋敷だと災害時にどんなリスクがあるのか説明します。このリスクを考えると片付けないで部屋のなかがゴミ屋敷化していることが、いかに怖いことになるのかが分かるはずです。後で「片付けておけば良かった」と後悔しないためにもゴミ屋敷の問題は早急に解決しておくのをおすすめします。
1. 逃げられないリスク
避難するときに、ゴミで足の踏み場もない部屋のなかで玄関までの移動も難しくなってしまう可能性があります。ゴミの山のぬかるみに阻まれてしまい逃げ遅れてしまうリスクも考えなくてはいけません。
すぐに逃げられるかどうか、ちょっとした時間の差が命取りになる緊急時においてゴミ屋敷はデメリットにしかなりません。災害時に停電してしまい、何も見えなくなる可能性だってあります。いつもは大丈夫だからと考えることがいかにリスクになるかを考えるべきです。
2. 火災発生のリスク
災害でなにかのきっかけで発火した場合、ゴミ屋敷だと引火し放題になってしまい、短時間でも火の海になってしまう危険性があります。
また、停電が起きた場合、通電した瞬間に火災が発生してしまうこともあり、ただでさえ危険なのにゴミ屋敷ではその可能性をより高めてしまう可能性があるのです。火災はあなただけでなく周囲の人にも迷惑をかける原因になります。
3. 家具等の倒壊のリスク
タンスや本棚など部屋のなかでも大きな家具が倒れてしまい、その下敷きになってしまう可能性もあります。整理整頓ができておらずパンパンに物が詰められていてその家具の下敷きになると考えると、重量感もありますし、もし潰されてしまった場合自分で抜け出すのは難しいかもしれません。すぐに救助が来るとは限りませんし、寝ているベッドのすぐ横に大きな家具がある場合は、特に気をつける必要があります。
4. ケガのリスク
地震によって荷物が散乱してしまい、真っ暗ななか誤って踏んでしまいケガをするリスクも考えなくてはいけません。軽度のものであればいいものの、大怪我をして逃げられなくなってしまう可能性だってゼロではありません。ガラス製品が落下して破片が周辺に散らかってしまうリスクだってあります。災害時にケガのリスクが考えられるのもゴミ屋敷の怖いところです。
実際に部屋の中を見返してみると、いずれもリスクとして起こりうる可能性があると思えるのではないでしょうか。ゴミ屋敷に住んでいるとその生活が当たり前になってしまい、これらのリスクが起こる可能性があることに気付けないこともあります。
置きっぱなしになっているものが原因で避難経路を塞いでしまうこともあります。今一度、部屋の中をチェックしてみるとゴミ屋敷のリスクがいかに大きいのかを実感できるはずです。
■災害に備えるのであれば片付ける習慣を身につけること
災害など緊急事態のときに、日頃から片付けの習慣が身についていると身を守ることにも繋がりますし避難のときの邪魔になることはありません。できるだけシンプルな生活を心掛け使わないものは処分するもしくは収納場所に収めるだけでもリスク回避に繋がります。
災害時にすぐに避難所に行けるとは限りませんよね。行くまでの道が安全ともかぎりませんし、震災時に困らないように必要最低限のものはできるだけ揃えておく必要があります。
緊急時に使うものをどこに閉まっているのかがわかっていないと揃える意味もありません。そもそも荷物の整理を行うとは、必要なもの不必要なものを区別することがスタートラインです。
緊急時のように精神的な余裕がないときでも、慌てず必要なものを探せるように整えておくことが大切です。とっさのときに整理整頓ができているかどうかが災害で生き残れるようにするためにも欠かせないことになります。
■ゴミ屋敷を片付けるにはどうしたらいい?
部屋のなかがゴミ屋敷になるとさまざまなリスクが起きてしまうのはわかっていただけたと思います。でもゴミ屋敷の人からすれば「片付けができるならもうとっくにしている」と思ってしまう人もいるのではないでしょうか。
まずは“自分で片付けができる程度のゴミ屋敷なのかどうか”が片付け方を考える上での基準となります。例えば部屋の中にゴミが散乱しているものの、気合を入れれば自分で片付けができるのであればわざわざ業者を使わずとも時間をかけても少しずつ自分で片付けを進めていけば問題ありません。
例えば
・家具家電などの大きなゴミが多く分別するのが面倒くさい
・部屋のあちこちにゴミが散らかってしまい収集がつかなくなってしまった
・虫が発生したりカビなどとてもじゃないけど片付けられない不衛生な状態
・とにかく部屋のなかにあるものをすべて見直したい
・時間をかけずにゴミ屋敷の問題を解決したい
こんな状態の方は業者に相談し一気に片付けてしまったほうがいいでしょう。
ゴミ屋敷がそのままになってしまう原因として、自分で認識が持てないケースや何から手をつけていいのかわからない人は、片付けたいと思う気持ちはあってもできないケースが多く途中で断念してしまう人も多いのです。家具家電が少ない人や、できるだけ費用を抑えたいと思うのであれば自治体の不用品回収に依頼する方法もあります。
ゴミ屋敷を片付けたいと思ったときがタイミングなので、その意思を維持できるような方法を選んでください。また、片付けが苦手な場合は第三者(家族など)に相談して、一緒に片付けをしてもらうと効率よく片付けができますよ。
■まとめ
ゴミ屋敷をそのままにしているときのリスクについて考えてみると、デメリットばかりでいかに危険なことかがわかると思います。日常生活であればそのまま問題なく過ごせる部屋であっても、地震などの災害が起きたときにどんな事態になるかはわかりません。
慌ててしまったときに正しい判断ができるとも限りませんし、震災や災害に備えておくことが大切です。今ゴミ屋敷に住んでいるあなたや、周囲の家族がゴミ屋敷に住んでいるのであれば早急に問題を解決すること!それが家族の安全を守ることにも繋がります。
ゴミ屋敷は百害あって一利なしですのでこの機会に片付けてしまいましょう。