遺品整理は業者選びが大切!意外と多いトラブルとは
両親が亡くなり気持ちの整理がつかない人も多いのではないでしょうか。でも、やらなくてはいけないことも多く、中でも厄介なのが「遺品整理」です。故人の日用品や家具・家電・貴重品なども含め一つ一つ丁寧に向き合い、片付けなくてはいけません。
そんな遺品整理を業者に任せる人も増えています。ただし業者選びに失敗するとトラブルの原因になってしまうこともあります。
遺品整理にはどんなトラブルがあるのか?未然に防げるものは防ぎたいものですよね。業者選びのポイントも含めご紹介していきます。
遺品整理を業者に任せるとは?
遺品整理という言葉は今では珍しいものではなくなりましたが、実は以前から行われていたものです。依頼者に変わって遺品整理を行う業者になり、故人の遺品を丁寧に片付けていきます。
なかなか時間が取れない人や、遠方に住んでいて片付けが難しい人、一人で片付けなくてはならず人手が欲しい人など、さまざまな理由で遺品整理を依頼しています。故人がなくなると、葬儀や手続きなどで時間に追われてしまいすべてを片付けるのはとても大変です。
遺品整理のなかには、家具・家電などの粗大ごみの処分も含まれており、片付けは簡単なものではありません。また、実家がゴミ屋敷化してしまっていることもあり、想像以上に片付けが大変なこともあります。これらの作業を業者が変わりに行うのが遺品整理です。
業者の形態もさまざまなものがあり不用品回収業者だったり便利屋、リサイクルショップなどさまざまな携帯があります。なかには引越し業者が遺品整理を兼ねているケースもあります。
会社で行っているところもあれば個人で遺品整理をしているところもあるので、一概に形態の違いでの良し悪しはいえません。ですが安い料金で依頼者を集い、専門的な知識を持たずに遺品整理をしているような業者も少なからずいます。
遺品整理を任せるのがはじめての人も多いので、この違いを知らずに依頼してしまいトラブルに巻き込まれてしまうことも少なくありません。なかには悪質な業者もあると認識し注意しないと大変なことになってしまいます。
もちろん、遺品整理と丁寧に向き合い依頼者だけでなく故人に対しても真摯に向き合う業者もいます。こういった業者を選ばないとあとで後悔することになりますので、十分に注意して業者を選ぶようにしてくださいね。
悪質業者に任せるとどんなトラブルがあるの?
遺品整理のなかでも悪質業者に依頼してしまった場合、どんなトラブルがあるのかについて事例をご紹介していきます。「こんなケースもある!」とわかれば、いざ依頼してからのトラブルを軽減することができます。
1. 貴重品の窃盗被害とは
遺品整理を行ったときに、遺品の中から貴重品が出てくることもあります。銀行口座だったり印鑑だけでなく証券や、貴金属などさまざまな貴重品が見つかることも少なくありません。遺品整理では遺族が立ち会うケースもあれば、立ち会わないケースもあります。
立ち会っているときは、都度確認しながら不用品を処分していきます。ですが立ち会わないケースだとそのまま報告せずに貴重品を盗んでしまう業者もいます。
故人しかわからないような貴重品の場合、遺族も気付かずに遺品整理を終えてしまうこともあります。不用品回収業者に依頼するときは「貴重品の扱いはどうなるのか?」を確認しておくと安心です。
2. 高額な追加請求の被害とは
業者に遺品整理を依頼した場合、まずはどのぐらいの見積もりがかかるのかを事前に確認しています。業者によっては一度現場に行き遺品整理の内容を確認してから片付けるケースもあります。
見積もりをもらったときは相場よりも安く即決したのに、いざ遺品整理をしてもらったら高額な追加請求になってしまったなどのトラブルもあります。特に追加料金が必要になるような特別な作業がしていないはずなのに、見積もりよりも高額になってしまうことも…。
業者に依頼した場合、最も多いトラブルが金銭的な問題です。実際に料金のトラブルは年々増加しており、国民生活センターにも多くの苦情が届いています。依頼する前に料金システムが明瞭なものであるかどうかはしっかりと確認しておきましょう。
作業をしたあとに「予想外に荷物が多かった」とか「見積もりにはなかった処分品が出た」などの追加費用を請求されないかどうか、心配な場合は何度も確認しておきましょう。作業前にもらった見積もりは捨てずに残しておき、問題がないと判断されてから破棄するようにしてくださいね。
また一人だけだと高額請求をする業者もいるので複数人で立ち会い、見積もりをもらったり当日の作業を行うようにしてください。また少しでもおかしな請求で納得できない場合は、そのままお金を払うのではなく確認したうえで支払うようにしてください。
ここで請求された料金を支払ってしまうと、追加料金を認めたことになってしまいます。
3. 不法投棄の被害とは
遺品整理や不用品回収業者など、不用品を回収する業者のなかには不法投棄などの犯罪をしてしまうこともあります。遺品整理で処分したものはすべて自治体の定めた施設に持ち込む必要があります。
遺品整理は誰でもできるのですが、有資格者かどうかによっても変わります。資格を所持していない業者のなかには山の中に不法投棄をしてしまうことも…。犯罪になりますので見つかれば罰則を受けるようになります。
また業者に依頼して不用品を処分しているとしても、不法投棄が見つかった場合は持ち主の責任になってしまい回収するように注意を受けてしまうこともあります。「何も知りませんでした」では通用しないこともあり、遺品整理どころではなくなってしまいます。
不法投棄をするような悪質な業者は何度でも繰り返しています。例えば自宅のポストに入っている遺品回収業者を利用すると、会社があるのかわからないような業者もおり、トラブルに巻き込まれてしまうことも。
4. 破損の危険性とは
遺品回収業者のなかには、作業が雑で遺品が壊れてしまったり建物にぶつけて壁に穴を開けてしまったなどのトラブルも考えられます。マンションに住んでいると運び出すときに、エレベーターのなかで壁にぶつけてしまったにも関わらず依頼者に報告せず、後で気付くケースもあります。
実際に作業をしていないとわからないこともありますが、何か起きてしまったときに保証がないケースもあり「誰が負担するのか?」で大きなトラブルになることもあります。また処分しないように指示していたのに作業員が誤って処分してしまったなどの誤ったケースでは、どういった保証があるのかも確認しておきましょう。
また、意外と多いのは遺品を雑に扱い不快な思いをしたというものです。依頼者にとっては遺品の一つ一つが故人との思い出であり大切なかけがえのないものです。それなのに目の前で雑な扱いをされてしまっては、納得できない気持ちが出てきてしまいます。
少しでもおかしいなと思ったときはその場で「もう少し丁寧に扱ってくれませんか」と伝えてみてもいいと思います。それでも状況が改善されないような業者に、遺品整理をお願いするのはおすすめしません。
業者でも遺品を大切に扱いながら依頼者や故人の気持ちを尊重してくれるような業者はたくさんあります。安心して任せられると思えない業者に依頼しても時間もお金も無駄になってしまいますよ。
遺品回収業者とのトラブルはどうしたらいいの?
残念ながら遺品回収業者とトラブルになってしまった場合、どうやって解決したらいいのかについてですが、まずは「消費者生活センター」に相談しましょう。どこの業者でどんな被害にあったのか?また証拠なども含め提出できるなら、したほうが安心できます。
また依頼した遺品回収業者が「遺品整理士」の資格を保有しているのであれば、「遺品整理士認定協会」に相談すると対応してくれることもあります。どんな被害にあったのかしっかりと説明できるようにしておきましょう。
また、これらに相談をしても解決できるかわからないときは、費用はかかってしまいますが弁護士に相談するようにしましょう。法律の専門家ですし、困ったときは力になってくれるはずです。また行政書士でも問題ありません。
トラブルをそのままにして諦めるよりも、相談できる適切な場所にて被害の相談ができ解決できれば安心ですよね。何かあったときに気軽に相談できる場所を探しておくとこういったトラブル対策にも繋がりますよ。
遺品回収業者の選び方とは
遺品回収業者で失敗しない選び方のポイントをご紹介します。
1. 会社概要の記載がある
インターネットで遺品回収業者について調べてもらうとわかると思いますが、安心して任せられる業者は会社概要を必ず明記しています。会社名(法人名)はもちろん、会社の所在地・電話番号・代表者名・事業内容は一通り記載してあるはずです。
他にも従業員の人数だったり許可や免許・資格なども含め依頼者がわかりやすくなるように記載しています。
こういった詳細がない業者や、そもそも会社がなかったりHPがない遺品回収業者には任せないほうが懸命です。何かトラブルが合ったときに対応してくれないケースもあります。
2. 損害賠償保険に入っているか
遺品整理を行うときは物損やケガなどの危険性もあります。本当に信頼できる業者になると必ず損害賠償保険に加入しています。そのため万が一の事態でも対応してくれるので安心です。
逆に保険に入っていないと業者の思うがままにされてしまい、トラブルの原因になってしまうことも…。依頼者に親身になって向き合う遺品回収業者であれば大抵は入っているはずですので、HPに記載がないときは確認してみてください。
他にも訪問見積もりを行っているのか、遺品整理に関わる資格を持っているのか、見積もりと請求書の内容に相違がないかなども含めた上で、本当に信頼できる遺品回収業者を選んでくださいね。選ぶのはお客様側ですし、納得できない業者に依頼する必要がないのです。